映画「草原に黄色い花を見つける」

以前ここでもご紹介したベトナム映画「草原に黄色い花を見つける」(原題はTôi thấy hoa vàng trên cỏ xanh)を先日、新宿武蔵野館で観てきました。

感想は… 率直に言ってとっても良かったです。舞台となっているフーイェン(Phú Yên)の美しい情景も、穏やかに繊細に進んでゆく物語も、主要三人の俳優さんたちの演技も(あえて子役とは呼びません!)、そして一度聴いたら忘れがたい音楽も。どれも本当に素敵で、私のなかでベトナム映画の印象がまた一つ、色濃く印象づけられました。

物語のなかには、もどかしく苦しくなる場面も。弟のトゥオンととても仲の良い兄のティエウ。けれど秘かに恋心を抱く女の子ムーンとトゥオンが急接近するのを見ていられず、トゥオンにひどいことをしてしまいます。嫉妬と後悔に苛まれながら毎日を過ごすティエウは、口数こそ多くないけれど感情がその都度表情にあらわれて、見ているこちらを切なくさせます。新宿武蔵野館で手にしたチラシには著名人たちのコメントが寄せられていましたが、声優の日高のり子さんのそれにとても共感しました。

「子どもの頃を思い出して切ない気持ちになった。未熟ゆえに人を傷つけてしまったこと。大人に理解されずに悲しかったこと。でもそんな経験が子どもを大人にしてくれる。ラストのティエウの微笑みが、そう教えてくれました」(日高のり子さんコメント、映画チラシより)

ベトナム映画が、これから先も日本に紹介されることを心から願っています。

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