9/9 研修9日目~統一鉄道でドンナイへ~

ホーチミンから離れる日。ドンナイ省へ向かう。私自身が所属し、本研修のコーディネートを行っているNPO法人ARBAが、長年お付き合いを続けているカトリックの教会を訪問する。

ベンタイン市場前のバスターミナルから12番の路線バスに乗っていくこともできる(約2時間、確か2万ドン)。自分たちだけでバスを貸し切って行くこともできる(約1時間半、お金はかかる)。でもどうしても参加者の皆さんに体験してほしく、サイゴン駅から南北統一鉄道に乗っていくことにした。ベトナムを南北に縦断する鉄道。ハノイ駅までは約35時間かかる。

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お隣ビエンホア駅までの、約40分間の移動。切符はひとり3万ドン。木の椅子、エアコン付きという下から2番目のランクの車両を選択した(さらにテレビも付いていたから驚いた)。この車両には乗客が少なかったが、より下のランクの車両(木の椅子、エアコン無し)には所狭しと人が座っていた。床にゴザを敷いて眠る人の姿もあった。傍ら、あるいは網棚の上の大荷物を見ると、多くが遠方への旅行、あるいは帰省といったところだろうか。彼らは何処まで行くのだろう。

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私この列車がとても好きだ。以前サイゴン駅からハノイ駅まで旅をしたこともあった(その時の旅日記はこちら)。体力気力があるうちにもう一度、これに乗ってゆっくりあちこちを旅してみたい誘惑に駆られた。

ビエンホア駅からはチャーターしておいたバスに乗り込み、教会へ向かった。神父さんから、教会の役割、地域の特性、地域の抱える社会問題などを教えていただいた。いつでも私たちの訪問を暖かく迎えてくれる神父さんには、感謝してもしきれない。

今回伺ったお話のなかでは、近年工業団地が多くつくられているドンナイ省に、さまざまな地域から出稼ぎにやってきた若者たちを対象に、月に一回神父さんが交流会のような場を設けているというお話が、特に印象に残っている。1955年以降に北部からカトリック教徒たちが大勢移住してきたため、ドンナイ省には教会も信者さんも非常に多いが、近年、出稼ぎにやって来る若者たちは必ずしも信仰をしているわけではない。神父さん曰く、彼らは工場で働き給料を得るが、自身の生計を立てるだけでなく実家への仕送りもしているため、生活は非常に厳しい。そんな彼らを月に一回教会に集め、神父さんは彼らの悩みを聴いたり、相談に乗ったり、生きていくうえで大切なことを伝えたりしているという。地方出身者たちの間で、麻薬の服用や人工妊娠中絶といった問題が存在していることが背景にある。「教会は信仰の場であると同時に、地域住民の拠り所でもあります」と神父さんは語っていた。この教会には何度も訪れているが、いつも穏やかな安心感で満ちている。でも、この安心感を築き上げ維持していくことは、私が想像するよりもはるかに大変なことだろう。そうした日々の神父さんの取り組みを、もっと間近で見てみたいとも思った。

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