ベトナム語試験を受けてきました

6月25日(日)、第1回「実用ベトナム語技能検定試験」を受けてきました。特定非営利法人・東南アジア言語普及協会が独自に作成、開催をしているものですが、日本で初のベトナム語検定試験。過去問もなく、どんな問題が出るのか全く分からないままのチャレンジ!(一応ウェブサイト上には問題例が載っているのですが…全く参考になりませんでした、涙)

私は二級を受けました。リスニング35分、筆記が75分。率直に言って…難しかったです!!特にリスニング。1回しか聞けないし、速度はわりと速め、北部発音、出題内容としてはビジネスの場面が多かったように思いました。いやぁ、精進しなければいけないなぁと背筋が伸びました。筆記は、語彙を問うもの、語順を問うもの、長文読解などさまざま。問題量が多くて終了時間ギリギリまでにらめっこしていました。長文読解は、個人的には読み物として面白いものが多く、試験じゃなければもっと堪能したかったなぁ、なんて。ただ、他の級の問題もわからないのですが、何に依拠して問題を作成していて、何を基準として級を分けているのかはとても気になるところでした。

会場は目白の専門学校でしたが、二級だけでもざっと50名近くはいるようで、他の級の教室にも人がたくさんいました。普段なかなか、ベトナム語を学習している・学習したことのある方々との交流が少ないため、それだけの人数が参加していることも驚きました。皆さんどういう経緯で受けに来ているのかなぁなんて、密かに興味津々でもありました。

二級は200点満点で75%以上が合格とのこと…。けっこう心配していますが、7月下旬に結果が来るのを待ちたいと思います!

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研修報告書が完成しました

今年4月から事前授業がスタートし、9月に2週間ベトナム・ホーチミンでの現地研修でご一緒した、法政大学キャリアデザイン学部のプログラム「キャリア体験学習ベトナム」の参加学生さん10名による報告書(論文集)が、遂に完成しました。長い時間をかけてベトナムでの調査活動に向き合ってきた学生さんたちの、力作です。過去最大ボリュームの90ページ構成となりました。

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先日12月16日(金)には、以前こちらのブログでもご紹介させていただいた学内報告会が開催されました。ひとりひとりが自分の言葉で、この研修の特徴や学びの内容を語りました。宣伝活動の甲斐あって、多くの方に聞きに来てもらえました。

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皆さんきっと、それぞれの理由やきっかけはあるにせよ、この研修に参加したのはたまたまで、ベトナムに出会ったのもたまたま。ベトナムじゃなければいけない理由はなかったかもしれません。でも、「たまたまの出会い」を大切に、調査対象や自分に向き合ってきたこの約9か月間は、それぞれにかけがえのないものになったんじゃないだろうか…。そんな風に思わせてくれた報告会でした。

この研修のために大学内外問わず、多くの方にご理解とご協力をいただきました。この場を借りて心から御礼申し上げます。ありがとうございました。Cảm ơn rất nhiều!

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「知っていただきたいからです」

先日お仕事で、サポート通訳をしてきました。以前このブログ内で紹介させていただいた、文化庁と日本芸能実演家団体協議会(芸団協)が主催の実演芸術で世界とつながる~アジアのオーケストラの事例からというシンポジウムで、ベトナムとミャンマーからゲストがやって来るものでした。ベトナムのゲストはホーチミンバレエ・オペラ交響楽団の指揮者Tran Vuong Thachさんと事務局長Nguyen Manh Duy Linhさん、ミャンマーからはミャンマー国営ラジオTV交響楽団のお二人でした。会全体は英語の同時通訳が付いており、両国のゲストも英語ができる方々だったので、本当にサポートとして、ゲストが自分たちの国の言語で話す必要があるときにのみ通訳を行うという立場で従事していました。ベトナム語が私、もうおひとり、ビルマ語通訳の日本人の方が同じ立場でいらしていました(久しぶりにビルマ語を間近で聴けたことに胸が躍りました。ミンガラバー!)。

第一部のゲストによるプレゼンテーションはどちらの国のゲストも英語で行われる(その都度日本語へと同時通訳される)ことになっていたため、われわれは待機。第二部の日本人ゲストとのディスカッションが、英語になるかベトナム語(あるいはビルマ語)になるか、どっちかな…という部分でした。開始前の打ち合わせの際、私が付くThachさんは、「基本は英語でやろうと思うけど、説明しにくい箇所や話が複雑になってしまったらベトナム語にするので、そのときはよろしくね」と言われており、私もその心づもりでいました。ただ、長年欧州で暮らしていた方で英語も堪能なことがわかったので、私の出番はなさそうだなと内心思っていました。

第二部がスタートする直前、Thachさんから「折角あなたがいるから、全部ベトナム語でいくよ」と耳打ちされました。急な申し出に少々たじろぎつつも有り難い気持ちが込み上げ、気合いを入れて臨みました。進行役の方、他のパネリストの方(すべて日本人)ととも舞台に並ぶゲストのお二人、そのすぐ横に私は控えていました(ミャンマーのゲストや通訳さんはこの後の別のディスカッションに登壇)。

この会全体を通してオーケストラ関連のさまざまな話が語られ、印象深いトピックはもちろんたくさんあるのですが、私はこのディスカッションの冒頭、Thachさんに話す順番が回ってきたときの、彼の第一声が忘れられないでいます。マイクを手にした彼はこう言いました。

「ここからはベトナム語で話すことをお許しください。理由は二つあります。一つは、ベトナム語のほうが私が話しやすいからです。もう一つは、今日ここにいる皆さんにベトナム語がどんな言語か、実際に聞いて、知っていただきたいからです」

終始にこやかな笑顔でした。もしかしたら彼なりのジョークというか、聴衆の皆さんを和ませる意図もあったのかもしれませんが、私は彼のこの第一声が、これを書いている今でも頭からずっと離れないでいます。

確かに今日この会場にいる人は、私以外彼のベトナム語を聞いていなくて。きっと多くの方は、ベトナム語自体を聞いたこともなくて。このまま英語で終えることもできるけれど、でもあえて「聞いてください」という彼は、なんて素敵なんだろうと思いました。自分自身がどんな人間か、どんな言語を話す人間か、それを知らせることにより、彼の語るベトナムのオーケストラ事情や芸術分野の背景といった内容にもより深みが増すような、そんな感覚が湧いてきました。通訳中は夢中でしたが、その後落ち着いてから、私はこれまでの人生のなかで、「私の日本語を聞いてください、日本語がどんな言語かを知ってほしいからです」という気持ちで言葉を発してきたことがあっただろうかと思い返してみました。唯一、ホーチミン暮らしの時にアルバイトしていた日本語学校の授業中に、ベトナム人学生たちに対してはかなり意識して日本語を話していましたが、そこには教育的な意図があったわけで、素直な「聞いてください」という気持ちがあったかというと、今回の彼の発言とは性質の違うものだったように思えてきてしまいます。

国際交流の第一歩は、「自分が何者かを伝える」ことから始まるんじゃないかと常々感じていましたが、その在り様をすぐ隣で見せていただいた、そんな貴重な体験でした。

Thachさんが出会ったばかりの私を信頼してくださったこと、登壇前に「あなたがいるから」と言ってくださったこと。私はこれから先も忘れないと思います。聴衆の耳に直接届く彼のベトナム語の、その内容は私が代わりに必ず届けようと、私なりに精いっぱいの気持ちを込められた時間でした。素敵なことを教えてくれた彼に、心から感謝しています。

ところで、今回のThachさん、Linhさんとは直接お会いするのは初めてでしたが、実はホーチミンに暮らしていた間、私はお二人が所属するホーチミンバレエ・オペラ交響楽団の公演をオペラハウスで見たことがありました。演目はバレエ「くるみ割り人形」で、オーケストラを指揮するThachさんの姿もお見かけしていました。シンポ当日、顔合わせのときにこのことを伝えたらお二人ともとても喜んでくださって、私も嬉しくなったという出来事がありました。ご縁は本当にどこでどう繋がるものかわからず、不思議で、そして、尊いです。

(2016年10月20日、内容一部修正・追記済み)

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ビザを取りに行きました

8/23から3週間ほどホーチミンに行ってきます。毎年恒例の出身大学のベトナム研修のコーディネートで、後半2週間は研修、その準備のための前半1週間、というスケジュールです。ビザが必要な期間なので、今日、代々木八幡のベトナム大使館にビザを取りに行きました。

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台風一過の、信じられないくらい暑い日。代々木八幡駅から徒歩10分程度の大使館までの道のりが、途方もなく長く感じられました…。写真は大使館の看板と、写り込んだことに気づかない間抜けな私。“Đại sứ quán nước CHXHCN Việt Nam”と書いてありますが、Đại sứ quán(ダイ・スー・クアン)が「大使館」(漢字由来で音もかなり似ています)、nước (ヌォック)が「国」、CHXHCN“Cộng Hoà Xã Hội Chủ Nghĩa”(コン・ホアー・サ~・ホイ・チュ~・ギィ~ア)の頭文字をとった省略形で、一つ前のnước と合わさって「社会主義共和国」を意味します。こちらも全部漢字由来で、Cộng Hoà(コン・ホアー)が「共和」、Xã Hội (サ~・ホイ)が「社会」、Chủ Nghĩa (チュ~・ギィ~ア)が「主義」をそれぞれ表しています。

9時に営業開始する大使館に、9時30分頃に着いたのですが、すでに多くの人で溢れていました。けっこう待つかなぁなんて思いながら、申請書に必要事項を記入し、持参したパスポートと証明写真を提出。ところがとっても迅速な手続きで、10時にはもう大使館を後にしていました。数年前とは比較にならないくらい随分スムーズになりました。今回の私は1ヵ月のシングルビザで、6500円。う~ん、高くなりました。

ベトナムは、14日以内の渡航であればビザの取得は必要ありません。ただし2015年1月からベトナム入国ビザ要件に変更がありました。ベトナム滞在が14日以内の場合でも、その間に第三国に出国してもう一度ベトナムに入国する場合には、その再入国時にベトナムビザが必要になったのです(最初のベトナム入国から30日以内の場合はベトナムビザが必要になりました)。私は以前この件で、ひじょ~~~に痛い目に遭ったので、短期間にベトナムに入国→出国→再入国の予定がある方はご注意くださいませ。※詳細は大使館の公式ホームページなどでご確認ください。

今夏のホーチミン渡航まであと1週間。コーレン!

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シンポジウム『体験の言語化』

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先日、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター主催の「教えるな!揺さぶれ。公開!『体験の言語化』シンポジウム」に聴衆として参加してきました。同センターは長年学生さんたちの海外ボランティア活動(マレーシア)を企画しているそうなのですが、現地での体験を終え帰国した学生さんたちが、学内で自身の体験を言語化し他者に伝えるという段になり、なかなか充分にその体験を言語で表現できない…という困難に直面し、この3年ほど新たな取り組みとして「体験を言語化する」ことに重点を置いた特別なプログラム(全8回構成で1単位取得)を行っているとのこと。その3年間の取り組みの成果発表として、今回のシンポジウムが開かれました。

シンポジウムは二部構成で3時間にわたるものでしたが、全編You Tubeにも公開されています↓

参考になる要素がたくさんありました。特に『個人的な体験を言葉で表現する』→『その個人的な体験を通して社会的課題を見つける』というプロセスは、とても大切なことだと痛感しました。だけど今回何よりも驚いたのは、「現状、体験を言語化できない大学生が多く、そのためにはこうしたプログラムが必要だ」という、大学関係者の皆さんの前提となる問題意識でした。これは私が抜け落ちていた問題意識であり、今回のシンポジウムを通して「そうなのか…」と唸ることでもありました。もちろんこれは、何も学生さんたちに限った問題でもないと思います。自分の体験を自分自身が肯定し尊重し、言語化して初めて、他者に伝達し考えを交換できる… どんな場面でも、どんな年齢でも立場でも、とても重要なこと。だけど確かに、なかなか自然に身に付けられる力でもないのかもしれません。ちょっとした「きっかけ」が必要なのかな…。日々のなかで人それぞれに、この力を養う「きっかけ」はあるのでしょうけれど、その「きっかけ」をこうして大学がプログラムとして提供してくれるのは、今この時代だからこそなのかなと感じました。

私自身もまた一つの「きっかけ」をいただけたシンポジウムでした。上記、充分に言語化できているとは思えませんが…(汗)

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ところで、早稲田大学、実は初めて行きましたが、母校との違いに戸惑いました。緑の多いキャンパスっていいなぁ。

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