「サンシャワー/東南アジアの現代美術展」

森美術館と新国立美術館で同時開催中の「サンシャワー/東南アジアの現代美術展」を見に行ってきました。この日は森美術館のみ。とても楽しみにしていた展覧会だったのですが、期待以上の素晴らしさでした。

インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス(五十音順)の現代芸術家たちの作品が多数集まっており、絵画、写真、彫刻、インスタレーションと、その表現方法もさまざま。どの国のどの作品も、各地の伝統や信仰をリスペクトしながら奇抜で画期的で、メッセージを伝えたいという強い思いで溢れていて。こんな風に作品ひとつひとつの前にじっと立ち止まって鑑賞した展覧会は、私には久しぶりでした。全作品写真撮影が自由だったので、印象深かったものをいくつか記録しておきます。

鑑賞しながらふと、今ここに並ぶ芸術家さんたちの作品は、たとえば一年後に彼らが再び模索した際には、なにかしら異なる形で登場するのではないか…と考えました。それは発展途上という意味ではなく、すでに素晴らしい形で完成しているものの、それぞれの作品には何とも言えない儚さとか、一方でたくましく変わってゆく自由さとか、漠然とした言い方ですが、そんなことをありありと感じたのです。作品の「これから」に思いを馳せることのできた、不思議で貴重な体験でした。開催中にもう一つの、新国立美術館のほうもぜひ見に行きたいと思っています。

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映画「草原に黄色い花を見つける」

以前ここでもご紹介したベトナム映画「草原に黄色い花を見つける」(原題はTôi thấy hoa vàng trên cỏ xanh)を先日、新宿武蔵野館で観てきました。

感想は… 率直に言ってとっても良かったです。舞台となっているフーイェン(Phú Yên)の美しい情景も、穏やかに繊細に進んでゆく物語も、主要三人の俳優さんたちの演技も(あえて子役とは呼びません!)、そして一度聴いたら忘れがたい音楽も。どれも本当に素敵で、私のなかでベトナム映画の印象がまた一つ、色濃く印象づけられました。

物語のなかには、もどかしく苦しくなる場面も。弟のトゥオンととても仲の良い兄のティエウ。けれど秘かに恋心を抱く女の子ムーンとトゥオンが急接近するのを見ていられず、トゥオンにひどいことをしてしまいます。嫉妬と後悔に苛まれながら毎日を過ごすティエウは、口数こそ多くないけれど感情がその都度表情にあらわれて、見ているこちらを切なくさせます。新宿武蔵野館で手にしたチラシには著名人たちのコメントが寄せられていましたが、声優の日高のり子さんのそれにとても共感しました。

「子どもの頃を思い出して切ない気持ちになった。未熟ゆえに人を傷つけてしまったこと。大人に理解されずに悲しかったこと。でもそんな経験が子どもを大人にしてくれる。ラストのティエウの微笑みが、そう教えてくれました」(日高のり子さんコメント、映画チラシより)

ベトナム映画が、これから先も日本に紹介されることを心から願っています。

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珈琲セミナーに参加しました

私はコーヒーが大好きで、毎日、朝昼晩と食後に必ず口にしています。自分で豆から挽いて淹れるときもあれば、インスタントで済ませてしまうときもあるし、外出先のカフェなどでいただくこともあります。けれどじゃあコーヒーに詳しいかと言われればまだまだそんなこともなく、何かしらのこだわりがあるわけでもなくて、自分好みの豆を模索したり、淹れ方を試行錯誤している最中でした。

そんなとき、先日のことですが、時々立ち寄っていた駒込の「百塔珈琲shimofuri」さん主催のコーヒーセミナーに参加する機会を得ました。いつも美味しいコーヒーをいただけて、お店もスタッフさんも素敵な雰囲気で、お気に入りの喫茶店でした(必ず「羊毛とおはな」の音楽が流れているのも好きな理由のひとつでした)。前から時々セミナーをやっているのは知っていたのですが、念願かなって参加することができました。

この日は「基礎編」ということで、コーヒーベルトのお話や、コーヒーの生産・焙煎・抽出の過程のお話、良質なコーヒーとそうではないコーヒーの違いなどを店長さんにご紹介いただいて、その後で実際にさまざまな品種の、あえてさまざまな焙煎・抽出過程を経たコーヒーを試飲しました。レクチャーのおかげで、おもしろいくらいに味の違いが分かりました!さらに温度を冷ました後に飲み比べたりもして、味の変化を楽しみました。こんなに一度にたくさんの種類のコーヒーを飲んだのはもちろん初めてで、飲み進めるにつれてだんだんと不思議な感覚に陥り、ついには自分の舌に自信が持てなくなりました(笑)一口目の印象って大切なんだなぁとも思いました。この日は一番気に入った豆をお土産に持ち帰ることができ、私はケニア産の深煎りをいただきました。帰宅後に家で飲んだらやっぱり美味しかったです。

セミナーの冒頭に、店長さんがお話していたことがとても印象的でした。

「私は『美味しいコーヒー』という言い方はしないようにしています。『美味しい』というのはとても主観的なもので、当然人によって違うからです。だから今日はコーヒー屋として『よいコーヒー』『よくないコーヒー』の紹介をしますが、それが『美味しい』かどうかは皆さん次第です。ご自分の好きな味を見つけられることが大切です。正解はありません」。

何事においてもその通りだし、そういう店長さんの姿勢を素敵だなぁと思いました。私も正解を求めるのではないコーヒーライフを、これからもっと楽しみたいです。

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韓国のりの想い出

大学生のとき、とある授業の担当が、韓国人の非常勤講師の方でした。日本での研究生活が長いらしいその先生は、当時おそらく40代後半くらいの年齢で、とても美人さんで、はきはきと話す人でした。授業はこじんまりとした教室で、受講者は異様に少なくて、確か6限で…というのは覚えているのですが、その授業の科目名とか、何を勉強したかという肝心なことは全く思い出せないほどに、内容には集中できていなかったダメな私でした。それでもひとつだけ、その先生のことで、ずっと覚えていることがあります。

ある日、その授業が突然休講になりました。翌週に会った先生は「先週は休講ごめんなさい。母が亡くなって、韓国に帰っていたので、お土産です」と言って、少ない受講者に小分けになった韓国のりを配ってくれました。一瞬でも休講をラッキーと思った、前の週の自分が恥ずかしくなりました。先生は笑顔で続けました。

「母が亡くなって、すごく悲して辛かったです。でも日本に戻る日、向こうの空港で、『あ、皆さんにお土産買おう』と思って韓国のりを購入している自分がいて、なんだか可笑しくなりました。母のことで悲しくていっぱいだったのに、お土産のことを考えているんですよ。でも人ってそうやって、生きていくんですね」

それからこの先生とは一度も会っていないですが、すっと体に染み込んだこの言葉を、私は今でも韓国のりを見るたびに、悲しいことが降りかかったときに思い出しては、少し勇気づけられています。今だったら、もっと先生のいろんな話に耳を傾けられたのになと、ちょっと悔しい気持ちにもなりますが、素敵なことを教えてもらったなぁと感謝しています。雨の朝の、備忘録。

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梅の季節

いいお天気だった日曜日。新宿御苑に梅や寒桜を見に行ってきました。樹木の様子で季節を感じられるのは、今この地に暮らしている特権かなと思って、堪能させてもらいました。ピントの甘い写真もありますが、ご愛敬で…。

※以下の写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

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