書店FAHASAにて②

前回の記事でFASAHAで見つけた日本文学のベトナム語翻訳版を紹介しましたが、別の棚では日本関係のこんな本もあり、ちょっと気になっていました。どちらも日本に住んでいた・住んでいるベトナム人筆者による、日本での暮らしや仕事について書かれたものです。

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(左)Nhật Bản đến và yêu→「行って、愛した日本」(仮訳)

(右)Đến Nhật Bản học về cuộc đời→「日本に行き人生を学んだ」(仮訳)

どちらも私の仮訳ですが、このような意味のタイトルです。1988年生まれのDương Linhさんと1992年生まれのLê Nguyễn Nhật Linhさんという若い女性筆者による自身の日本での体験記。特にDương Linhさんは有名な方のようで(本の紹介によれば現在は長崎国際大学で日本語教師をされているとか)、先日東京にいるベトナム人留学生たちに聞いてみたら、名前を知っている人が多かったです。どんな内容が書かれているのか気になり、この二冊は今回購入していました。

留学生に限らず、技能実習生や観光客としても、日本にやって来るベトナムが急増している昨今。実際に日本の生活を体験した彼らがどんな風に日本を紹介しているのか(もちろんこうして出版されるのはごく一部ではありますが)、ぜひ読んでみようと思います。

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書店FAHASAにて①

眼鏡が顔の一部になって20年の私、最近、たま~にするコンタクトの度数があわず、コンタクトをするたびにクラクラな状況に陥っていましたが、本日、ようやく解決…。左右差がある、ある、と言われていた視力が、実はそんなに差がなく、コンタクトの度数を左右そろえたらすっきりクリアな視界になりました。な~んだと、ちょっと拍子抜けでした。眼鏡では左右度数の違うレンズを選んでいますが、度数を細かく決められる眼鏡と、あんまり細かくは決められない(ので、そろえたほうがちょうど良かった)コンタクトの違いに今頃気づきました。遅い…。

余談から始まってしまいましたが。

今日は書店・FAHASA(ファハサ)のお話。

ホーチミン渡航の際に必ず立ち寄るように心がけている本屋さん、FAHASA。市内に何店舗もあるチェーン店ですが、大型の1区Nguyễn Huệ(グェ~ン・フエ)通りの店舗に帰国前日に行ってきました。噂に聞いていた「紀伊国屋書店コーナー」を偵察。これまでホーチミンでは日本の書籍は手に入りませんでしたが、最近この店舗限定で設置されたというこのコーナーでは、品数に限りはありますが、輸入品である日本の書籍を購入することができます。設置を最も喜んでいるのは在住日本人の皆さまかもしれませんが、ラインナップとしては地元の人を意識している印象。日本語学習者向けの日本語テキストや、ドラえもんなどの人気の漫画、暮らし、ファッション、料理、ビジネス等の実用書がメインで、小説などはあまり無かったです。輸入品なので日本で購入するよりも若干割高ですが、コーナーは立ち読みをする地元の人たちでそれなりに賑わっていました(日本語が読める地元の人、ということだと思いますが…)。

「外国文学」のコーナーもチェック。年々、ベトナム語に翻訳された日本の書籍が増えています。翻訳者さんが増えてきている、ということなのかもしれません。とても嬉しいことです。以下、今回見つけたいくつかの書籍をご紹介。

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日本で新刊が出るたびにベトナム語訳も出る、村上春樹氏作品群。ベトナムで最も翻訳されている日本人作家と言っても過言ではないと思います。

(左)Biên niên ký chim vặn đây cót →『ねじまき鳥クロニクル』

(中央)Kafka bên bờ biển→『海辺のカフカ』

(右)Tazaki Tsukuru không màu và những năm tháng hành hương→『色彩を持たない田崎つくると、彼の巡礼の年』

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こちらは市川拓司氏作品群。来るたびにベトナム語訳が徐々に増えています。ベトナム語のタイトルからどの作品かを検討するのが、私の楽しみです。

(右)Em sẽ đến cùng cơn mưa→『いま、会いに行きます』(ベトナム語では「私は雨とともに行きます」と訳されています)

(中央)Tôi vẫn nghe tiếng em thầm gọi→『VOICE』(ベトナム語では「君が密かに呼ぶ声を僕は今もなお聴く」と訳されています)

(右)Nếu gặp người ấy, cho tôi gửi lời chào→『そのときは彼によろしく』

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こちらは半年前には見なかったので、つい最近翻訳されたんじゃないかと推測していますが(出版日をチェックし忘れました…)、百田尚樹氏の『永遠の0/Không chiến ZERO rực lửa』です。詳しい単語のチェックは本サイトの★看板★ページに後ほど掲載してみようと思います。

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現代の作家だけでなく、太宰治や樋口一葉も翻訳され始めています。

(左)Tà Dương→『斜陽』

(右)Một mùa thơ dài→『たけくらべ』(ベトナム語では「頑是ない季節」と訳されています)

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日本文学のベトナム語訳はもちろん他にもありましたが、今回気になったのは以上です。これらの書籍がどんな読者の手に取られ、彼らはどんな感想を抱くのか…。いつか友人たちに聞いてみたいなぁと思うと同時に、逆の方向で、日本に紹介されているベトナム文学を今一度しっかり手に取ってみようと思った次第でした。《続く》

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芸術の秋、二つのイベント

東京に戻ってきて早1週間。ふわふわ過ごしております。雨降りの日々に耐えきれずレインブーツを買ってみたり、乾燥機を使うために近所のコインランドリーに通っていたら顔なじみのおばちゃんができたり。

さて、芸術の秋です。ベトナムにまつわる二つのイベント(東京)を知人よりご案内いただいたので、シェアします。

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10月6日(木) 13:30~17:30 会場:東京オペラシティ

シンポジウム『実演芸術で世界とつながる~アジアのオーケストラの事例から』

主催:文化庁、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会

ベトナムとミャンマーの交響楽団のメンバーが登壇し、それぞれの実情を紹介するシンポジウムです。ベトナムからはホーチミンバレエ・オペラ交響楽団の指揮者らがやって来ます。実は筆者、高校時代に管弦楽部に所属していたので、非常に興味のあるシンポジウムです。

※詳細情報はこちら

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10月21日(金)・22日(土)・23日(日) 13:00~/19:00~ 会場:座・高円寺

舞台『ひとつの机とふたつの椅子とシェイクスピア』

企画・製作:NPO法人劇場創造ネットワーク、座・高円寺

ジャカルタ、シンガポール、バンコク、中国、香港、日本の芸術家たちがシェイクスピアをテーマに8作品を披露。全作品共通で演者はふたり、上演時間は20分という趣向。どんな作品群なのか楽しみです。ベトナムからの作品はありませんが、上演後のトークセッションにベトナム人舞台芸術家も参加するとのこと、どんなお話が聞けるのでしょうか。

※詳細情報はこちら。チラシはこちら

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私はどちらも参加予定です。ご興味ある方、ぜひぜひ。

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Galleryを作りました

あちこちを旅した際に撮った写真はこれまでFlickerにアップしていましたが、試しに本サイト内に「Gallery」ページを作ってみました。不慣れで、ちょっと見にくいかもしれず、またいつかFlickerに戻してしまうかもしれませんが……しばらく載せてみようと思います。もしよろしければ「メニュー」→「Gallery」よりご覧くださいませ。

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『山笑み』

大好きな高木正勝さんのライブ『山笑み』@渋谷www x に行ってきました。

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昨年のちょうど今頃も、同じ編成でのライブを目黒パーシモンホールの大ホールでやっていて観に行きましたが(ホーチミンから帰る→ライブに行くが恒例の動きになりつつあります…)、今年の会場は昨年に比べるとだいぶこじんまり。でもその分、音がぐわんと伝わって迫力が素晴らしく。オールスタンディングだったので舞台上の高木さんや演者さんがほとんど見えないにもかかわらず、「音が聴こえるだけでいい」って思わせてくれるくらい素敵な演奏でした。パーカッションも、笛も、弦楽器も。床絵美さんの歌も。

高校生くらいから高木さんの音楽を聴き始めて、当時のピコピコした機械音も大好きでしたが、山暮らしを始められてからの、目の前に広がる豊かな自然の風景を表現している曲たちも大好きです。ここまでですでに三回大好きと言っています(笑)でもやっぱりお気に入りはピアノ曲で、この日も中盤には「girls」があり、アンコールでは私がYou Tubeで聴きまくっていた「Wave of Light」の特別ヴァージョンを演奏してくれました。感激でした。

この日をもって、東京でのライブはしばらく無く、新たな楽曲の製作に入るそうです。楽しみです。

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