Chúc mừng năm mới!
あっという間に2022年になり、そして旧正月も迎えてしまいました。
西暦の元旦には体調を崩した息子(1歳)を小児科に連れて行き、新年早々に健康の大切さが身に沁みました。旧暦の元旦には3年ほど前に通訳人役で出演させていただいたドラマ「記憶捜査」の第4話が再放送となり、久しぶりに仕事を見直す良い機会をいただきました。(ドラマ出演についての詳細はこちら→*)
旧年中は、残念ながらウェブサイトの更新もほとんどできずにおりましたが(と毎年同じことを言っており進歩がないのですが)、もしこのサイトを訪問してくださった方がいらっしゃいましたら、ありがとうございます。 昨年の反省を活かし今年こそは…と腰を上げ、手始めに遅ればせながら本サイトのSSL化を試み、サイト内の記事を取捨選択、内容を整理し、全体のレイアウトも大幅に変更してみました。素人の独学によるウェブサイト制作ゆえ、まだまだご不便があると思いますが、その都度手を入れていきますので、どうかご容赦くださいませ。
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さて唐突ではありますが、昨年末に一気見したとあるドラマに感化され、色々と思いを巡らせることがあったので、新年のこの機会に記しておこうと思います。
そのドラマというのは、昨年テレビ東京で放送していた『お耳に合いましたら。』
物語は、喋るのが得意でない漬物会社の社員・美園(みその)が、あるきっかけから愛してやまないチェーン店グルメ、通称「チェンメシ」を語るポッドキャスト番組を始めることになり、配信を通して自分の「好き」を見つめながら、周囲の人たちと心を通わせていくというもの。その第1話で印象に残ったのが、美園が部屋で聞いていたポッドキャスト番組でパーソナリティが発した、まさに美園にとっての転機となるこんな台詞。
「最近聞いて衝撃的だったのが、素敵な景色見たり、美味しいもの食べたりしたら、誰かに伝えたくなるあの気持ち、あるでしょ?何かを好きになる感情っていうのは、言葉にして誰かにちゃーんと伝えないと、心が麻痺してしまうらしい。要するに、好きなものがあるのに長い間ずーっと誰にも言えないでいると、心が感動する必要性がないっていうふうに判断して、何かを好きって感じることすらやめてしまうんだって。怖い言い方しちゃうけど、『好き』が死んでしまうんです」
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これにショックを受けた美園は、自分の「好き」を誰かに伝えるべく行動していくのですが、視聴者の私もけっこうな衝撃を受けました。この一年近くの間にベトナム語を発する機会が激減したのは自覚していたけれど、そもそも私は、自分が大好きなはずのベトナムやベトナム語のことを、どのくらい人に話しただろうか。私は、私の心がもはや麻痺していることにも気づかないで、「ベトナムやベトナム語が好き」という気持ちを蔑ろにしてはいないだろうか、と。
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個人的な話になりますが、2021年は住む環境も家族構成も新しくなり、自分の役割が大きく変わりました。それはもちろん喜ばしいことで、ありがたく、今しかできない貴重な経験をさせてもらっていると感じます。一方で、昨年のうちに再開できた仕事は当初の想定よりもずっと少なく、ベトナム語を使う頻度がかなり減ってしまったことに焦燥感を募らせてもいました。また、読書や映画鑑賞の機会、家族以外の人と意見交換したり議論したりする機会もぐっと減り、インプットもアウトプットもままならなかったせいか、ここ最近は物忘れや記憶違いが頻発していて困りもの。何と言いますか、脳みそをうまく使えていない気がして、自分でも少し怖くなる瞬間があって…
ちょうどそんなことに悩んでいたときに出会ったのが『お耳に合いましたら。』でした。
物語に影響を受けやすい性分の私。劇中の美園を見習って行動しよう!と、手始めにこのプラットフォームを整え始めた…というわけです。そして今年はあらためて、ベトナム語についての発信をしていきたいと思います。例えば偶然目&耳にした新しい単語やお気に入りの言い回しを紹介したり、自分自身の学習方法を見直したり。基本的には自分への備忘録的な側面が強いのですが、もしもベトナム語学習中の方やベトナム語が好き!という方にとっても、この小さなサイトが何かしらの参考になったら嬉しく思います。
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だらだらと書いてしまいました。ここまでお読みくださりありがとうございます。最後になりますが、2022年が皆さんそれぞれにとって素敵な年となりますように。できるだけ早く疫病の不安から解消され、行きたいところに行けて、会いたい人に会えますように。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2022年2月 木村友紀
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