(2025年5月)本記事は、当時 Instagram に載せた複数の投稿を転載してまとめたものです。


【ベトナム旅日記⑤ サイゴンの街角】
ハノイから飛行機で2時間。ホーチミン市にやってきました。2019年8月以来の訪問でした。ホーチミン市の気温は高く、到着した午前中でも32℃ありました。空が明るく、日差しが強く、それでいて湿度がないので空気はカラッとしていて、そうだそうだ、こういう感じだったなぁと、その暑ささえ懐かしく思いました。
馴染みのエリア(1区Bùi Thị Xuân通り)に泊まったのですが、昔よく利用していた国営ホテルが見事にリニューアルされていたり、タオダン公園に午前中だけ出ていた「鳥カフェ」がなくなった?!と思いきや、そのホテルの一角に組み込まれていたり。様々な変化に驚き、3年半という年月の流れを感じました。


市内中心部を散策していると気になったことも多く。あの店健在だ!とか、逆にここは閉まっちゃったのか…とか。3年半前に比べると、地下鉄工事に係る通行止めや区画整理もずいぶんとすっきりした印象。一方、シャッターが閉まった店に物件販売のチラシが何枚も貼られている様子からは、コロナの残した爪痕の深さを垣間見た気が。「日常は戻ったけど、ベトナムも経済的に受けた打撃は大きいよ」という現地の友人の言葉に頷きました。
ここからあそこまでは確か15分くらいだから歩いてみよう!と意気込んだら30分かかってしまったり(暑い中歩くの危険⚠)夕方セオムに乗るも帰宅ラッシュ時の凄まじさを忘れていたりと、色々と感覚が鈍っていて、なんとなくそれらを思い出した頃、あっという間の帰国となりました。また、あまり間を置かずに行きたいものです。


【ベトナム旅日記⑥ 路線バスに揺られて】
ホーチミン市のお隣ドンナイ省に、昔から何度も何度もお世話になった人がいて、お会いすべく路線バスに乗って行ってきました。
かつてはベンタイン市場のバスターミナルから目的地まで一本で行けて容易でしたが、その路線はなくなってしまったらしいし、バスターミナルもなんだか微妙に位置が変わってしまってる… (あれ、でも前回の2019年滞在時もそうだったような…記憶があやふや…)
どうしようかと案じていましたが、ホテルからターミナルまで利用したセオムのおじさん、バスの車掌さんがあれこれと世話を焼いてくれ、どのバスに乗りどこで乗り換えれば良いかを教えてくれました。スマホで色々と検索もできたかもしれないけれど、こうやってその場に居合わせた人たちのお知恵を借りて問題を解決していく感じが、私はとても好きでした。帰りはとりあえず来たバスに乗るも、思いもよらない場所で全員降ろされてしまい、乗り合わせた他のお客さんたちとあれこれ言いながら乗り換えを試みる…という感じでさらに行き当たりばったり。冒険感があって楽しかったです。
ちなみに片道5万ドンくらいだったのですが、地元の人に言わせると「高い!あなたが外国人だから!」とのこと。確かに直通で行けた頃は片道2万ドンくらいだった記憶がありますが、乗継だし、物価も上がってるだろうし…。正解がわかりません。
そんなこんなで無事にドンナイ省の恩人とはお会いでき、お互いの積もる話に花が咲きました。

【ベトナム旅日記⑦ 大学へ】
かつての留学先、ホーチミン市人文社会科学大学。ここも滞在中に行きたかった場所の一つです。
私は2009年からここのベトナム学部(Khoa Việt Nam học)外国人向けベトナム語コースで1年半ほど言語を学び、その後同学部の修士課程に進学しました。修士課程は最後まで終えられず情けない結果となりましたが、この大学でベトナム語やベトナムにまつわる様々なことを学べたとは、今の私の土台となってくれていると実感します。
食堂がずいぶんと綺麗になっていたり、おしゃれなコーヒースタンドができていたりと構内にはもちろん変化がありましたが、駐車場に所狭しと並ぶバイクや、広場に座って語り合う学生さんたちの姿など、昔と変わらない姿もたくさん見られ、懐かしい気持ちになりました。今回教室までは入れなかったのですが、中も色々と変わっているのかな?
一つ悲しかったのは、かつていくつもの長机が並び自由に自習ができたスペースに、机が全くなかったこと(最後の写真)。コロナ禍で撤去されたのか定かではありませんが、ベトナム語コースで学んでいた頃はよくここに座り、授業の復習をしたものでした。たまたま近くに座っていたベトナム人学生さんに話しかけられ、そこから仲良くなったことも。時の流れと共に変わることがあるのは当然で、それでもこの大学はきっとこれからも、ベトナム語に親しみたい外国人たちにとって大切な学びの場所であり続けてくれるのだろうと思います。
奇跡的に同じタイミングでホーチミン市滞在中の田崎広野さんと大学でお会いできたのも、素敵な巡り合わせでした!Cảm ơn chị rất nhiều.


【ベトナム旅日記⑧ サイゴンおいしいもの巡り】
ホーチミン市では、昔からの知り合いで久しぶりの再会を果たせた人、日本でしかお会いしたことのなかった人、初めましての人など、実にたくさんの方々にお目にかかることができました。お忙しい中、そして厳しい暑さの中お時間を作ってくださった皆さん、本当にありがとうございました🙏
一人でも美味しいけれど、複数名になると選択肢がぐっと増え、ますます堪能できるベトナム料理。ハノイ同様、ホーチミン市でも皆さんのご紹介のおかげでさまざまな料理やスイーツに出会うことができました。一人の時間でも積極的に出歩き、おかげで今回これだけは食べるぞと心に誓ったものがほとんど食べられて大満足でした。特に bún bò Huế、rau muống xào tỏi、canh chua cá lóc は絶対に食べたかった!
ドリンクも放っておくと cà phê sữa đá ばかり頼んでしまうのですが、今回は nước ép に sinh tố にと色々チャレンジできたのが嬉しく、果物の恩恵にあずかりました。
しかしあらためて声を大にして言いたい。ベトナム料理は何食べてもほんと〜〜に美味しいっ!!素朴で、繊細で、味わい深いものばかりです。私はそんなに食に敏感な人間じゃないのですが(何でも美味しいと思ってしまうので)それでもベトナム料理の調理方法や味付けの豊かさを感じます。今、現地で食べたものたちがすでに恋しい。そして今回食べ&飲み損ねたものは、次回の訪越への楽しみに取っておくことにします。

さて、旅日記もこれで最後となります。つらつらと投稿してしまいましたが、今回の滞在で体験できたことやチャージしたエネルギーを、また日本での仕事や活動に還元していきたいと思っています。最後までお読みくださり、ありがとうございました!
– おしまい –