一つ前の記事で、丁寧な依頼表現としての “vui lòng” を取り上げました。本来の意味やその代表的な使い方については、以下からご覧いただければ幸いです。本記事はその続きとして、掲載しきれなかった看板(事例)を4つほど紹介したいと思います。

まずはこちらの2つ。共通するのは、どちらも冒頭に “vui lòng” があり、その下に箇条書きとして多くのお願いごとが並んでいる点です。こういう書き方もできるんだなぁと、その様式美(?)に感動したのを覚えています。1枚目は私のかつての留学先である大学構内の自習スペースにて、2枚目はその大学だったか、あるいは市立のほうだったか忘れてしまったのですが、図書館にて撮影したものです。市立図書館のほうだったかな、という気はしているのですが…。
※項目が多いため、ここでは一語一語の解説は割愛させていただき、ベトナム語原文の下に日本語の仮訳を併記し、適宜注釈を加える形で紹介します。

VUI LÒNG
「以下の通りお願いいたします」
1.Đeo thẻ khi vào trường
「学校に入るときは、学生証をつけてください」
※ thẻ は「カード」の意ですが、ここでは「学生証」のことと解釈しました。
2.Không hút thuốc
「煙草を吸わないでください」
3.Bỏ rác đúng nơi quy định
「ゴミは所定の場所に捨ててください」
4.Bảo quản tài sản cẩn thận
「持ち物を慎重に保管してください」
※ tài sản は「財産」の意ですが、ここでは「(各自の)持ち物」としました。
5.Giữ trật tự
「秩序を守ってください」
6.Mặc trang phục lịch sự
「礼儀正しい服装をしてください」
7.Báo sự cố an ninh cho Bảo vệ
「防犯上のトラブルは警備員に知らせてください」
※ an ninh は様々な訳し方ができるかと思いますが、「安寧、安泰、保安、セキュリティ」の意です。
Cảm ơn
「ありがとうございます」

Tại Không Gian Nghiên Cứu, đọc giả vui lòng:
「研究スペースでは、利用者は以下の通りお願いいたします」
※ đọc giả は「読者」の意ですが、ここでは便宜的に「利用者」としました。
Giữ thẻ tại quầy.
「カウンターでカードを預かります」
※ thẻ は取り急ぎ「カード」としましたが、 大学図書館なら「学生証」、市立図書館なら「利用者証」などのほうが良さそうです。
Mượn tài liệu tại quầy.
「カウンターで資料を借りてください」
Nhận lại thẻ khi rời khỏi khu vực.
「エリアを離れる際はカードを受け取ってください」
Lấy biên nhận đã mượn tài liệu tại quầy hướng dẫn ở trên.
「上記の案内カウンターにて、資料貸出の受領書を受け取ってください」
Cảm ơn sự hợp tác của các bạn.
「みなさんのご協力に感謝します」
ここからは後半の2つに移ります。どちらも、かの有名な「スオイティエン遊園地」の、とあるアトラクションのゴンドラ内で撮影したものです。看板というわけではなくゴンドラに直接書かれた注意事項ですが、特に2つ目は驚きと恐怖で笑ってしまいました。”vui lòng”(快く受け入れてくださいませ) と言われても、それは無理!と拒んでゴンドラを降りたくなりますね。
余談ですが、今回あらためてこの場所について検索してみたら、Công viên văn hóa Suối Tiên(スオイティエン文化公園)という表現と、Khu Du lịch văn hóa Suối Tiên(スオイティエン文化観光区)という表現を見つけました。どちらの表現も公式サイト内に記載があるので、どちらでもいいよ、ということなのかもしれませんが、私は便宜的に「遊園地」と書いてみます。

VUI LÒNG KHÔNG TỰ Ý MỞ CỬA
「勝手にドアを開けないでください」
CỬA ĐƯỢC ĐIỀU KHIỂN TỰ ĐỘNG
「ドアは自動操縦されています」
● tự ý:【自意】自発的に~する、自分の意志で~する
● mở cửa:ドアを開ける
● được + V:~される(受動態)
● điều khiển:【調遺】①会議などを進行する ②操作する
● tự động:【自動】①自動の ②自ら進んで

VUI LÒNG KHÔNG NGỒI DỒN VỀ MỘT BÊN
「一方に偏って座らないでください」
● ngồi:①座る ②乗り物に乗る
● dồn:①一か所に集める ②集まる、集合する
● một bên:片側、一方
“vui lòng” に関する記事は、一旦ここまでにしておきます。街中に溢れるお願いの表現ですので、これからも出会い続けることができそうです。また一風変わったものを見つけたらここでご紹介できるように、引き続きアンテナを張ってゆきたいと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。また次の看板でお会いしましょう!
